海外移住しないのですか?
とたまに聞かれます。
一時期、取るだけなら500万くらいだし、将来のことを考えて今の内にフィリピンの永住権でも取るか?なんて考えたりしましたが、今は全く検討もしていません。
やっぱり日本は素晴らしい国だし、いろいろなものが安くて非常に住みやすい。国内なら飛行機で2,3時間でどこでもいけますしね。
私は20代の半分を海外で過ごしたこともあってか、そもそも海外移住自体は興味がないんですよね。節税目的で住む国まで変えようとは思いませんし、またそんな富豪でももちろんありません。
私が5年くらい過ごしたオーストラリアも、地価、物価の高騰が止まるところを知らないようで、私の知る範囲でも、今年だけで永住権者が5人も日本に戻ってきました。
結構永住権を簡単に取れると思っている方も多いのですが、最低7年くらいかかるんですよね。現地オーストラリアにもカナダにもどこの国にも国家資格者のMigration Agent(移民コンサルタント)はいます。ピンクカード持った行政書士ってイメージでしょうか。
そうしたとこに依頼しても数年かかるし、費用も1000万円くらい考えておいてくださいと案内します。(生活費だけではなく、永住権のポイント獲得のために学校へ通ったり英語力を上げる必要があります。)
中には優秀なIT学生だったのにもかかわらず、永住権獲得の為に料理人になる人もいます。(クッカリーコースがポイントになるため)
でも、そこまでやっても途中で法律が変わったり、結局永住権が取れない可能性だってあるわけです。そこまで時間とお金をかけつつ、人生を翻弄されながら命からがらようやく取った永住権を捨てて日本に帰ってくるんです。
古臭い40年オーバーの築年数の2ベッドルームで、お家賃、おどろきの$3000、とか普通にあるんですよね。
シティじゃなく、電車で20分くらいの郊外でそんな状況です。
日本だったら都心の駅まで徒歩圏内でも30万円出したら、まあまあの新築物件に住むこともできると思うんですが。
現地では5,000万円でも買いたくないような家が普通に1億オーバーで売られております。
誰がこんなもん買うの?と思うんですが、バンバン買われている・・・日本も都心のマンション価格が高騰!なんてニュースが出たりしますが、そんなレベルじゃないです。
最低時給も驚きの23ドル。飲食店のオーナ達が、「飲食やサービス業の経験のない若者にも2300円払わないといけないから、暇な日は早々に帰している」とぼやいております。
そりゃ帰国も考えるだろうと思うわけですが、「あれだけ苦労して取った永住権」に縛られて、損きりできずにオーストラリアでキツキツの生活を続けている方もいます。
どっちが良いのか、個々人の考え方や価値観次第で、特に正解があるわけではないと思いますが・・・海外移住もなかなかハードルが高いです。
永住希望の方は多いんですが、マイグレーションエージェントに相談して現実を知り、永住権取得を断念する人も多数。
これはカナダもそうだし、シンガポールはとっくの昔にご存知の通り、今後マレーシアなんかもそうなっていくんじゃないかなあ、と。
永住権を捨てて日本に帰ってきた人達も「永住権が無駄になった」とネガティヴに捉えている方は実はあんまり多くなくて(私の周りは)、海外生活慣れ+高い英語力を活かして、日本帰国後に外資系企業商社に就職、駐在員としての好待遇で今はアメリカに家族で住んでいる、、、、みたいな人もいますからね。(元々コックの仕事しか、したことないような人)
取得に要した苦労が大きければ大きいほど、それに縛られてしまい、何かを変えるインセンティブが働きにくくなってしまうのは皮肉なものですが、結局はどこ行ってもやれる人はやれるってことなんでしょう。
職業紹介の方もボチボチですが、軌道に乗ってくる兆しが見えてきていますが、こうしたパターンもお手伝いできるようになりたいですね。
色々問題自体もありますし、完璧とは言えないかもしれませんが、私は日本大好きなので、日本に定住しつつ、海外には年2、3回でも旅行とかで行ければいいかなってスタンスです。海外就職支援サービスも始めているので、それらの視察なんかも兼ねて。
永住権って当然ながら人生に大きく影響するし、取りたい人は何が何でも取りたい!お金の問題じゃない!ってことで海外の移民コンサルタントも儲かっている人が多いですね。安すぎると逆に怪しまれる、高単価業務です。
今後移民大国となっていくであろう日本も、国際行政書士はパイ拡大&高単価業務ってことで稼ぐ人はどんどん増えていきそうです。
私自身は引き続き行政書士業は、建設業分野に集中特化で突き進みます。今月現時点で1社増えて188社!まずは190社目指します。