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それでは、本日の記事、行ってみましょう。
他人と競争せずに仕事を受注する仕組みを考える
こんにちは。銀座の齋藤です。
今年も残りわずかですね。行政書士の試験も終わって、合格見込みの方は開業準備を進めているころだと思います。
開業予定の方や開業したばかりの新人の一番の不安は、
「どうやって仕事を取るのか?」
これに尽きますよね。
これは新人さんだけではなく、開業して9年目の私でも常に考えていることですが、新人さんの方が深刻ですよね。
ところで、開業したばかりの新人が仕事を取るために最も重要なポイントって何だと思います?
私なりの答えを言えば、「競争しない」ってことです。
新人さんや、これから開業予定の方に質問ですが、既存の同業者(先輩)・他士業を含む競合事業者と競争して勝つ自信ありますか?
通常、新人は資金もなく、実務能力的にも全くといっていいほど無能ですよね?
専門家としての経験も実績もなく、ブランディングもなされていないわけですから、謙虚に考えれば、市民から選ばれる理由は皆無です。
だから、何の準備も戦略もなく、普通に競争したら既存の同業者(先輩)に負けます。
結果、数年で廃業するはめになるわけです。
愚かにも多くの新人さんは、勝てるはずの無い競争に勝とうとして、必然的に負けるわけです。
別な言い方をすれば、新人は負け戦を自ら仕掛けて自滅(廃業)しているわけです。
新人が生き残るために重要なことは、「戦って勝つ」ことではありません。
そうではなく、「そもそも戦わない」こと。これが重要です。
つまり、「できるだけ競合が少なく、非競争状態で仕事を取る」
この発想が重要になります。
競争せずに仕事を受注するための2つの方法
新人が競争しないで仕事を取るためにはどうすればいいか?
方法は2つあります。
1つ目の方法は、そもそも既存の競合が少ない業務分野を選んで参入することです。
私が繰り返し述べていることです。下記のコラムを熟読してください。
例えば、私は公益法人の設立が得意です。公益認定取得のコンサルティングです。
平成20年12月施行の新公益法人制度が施行する前からマーケティングをしかけて、新法が施行したら「よーいドン!」で、公益法人(特例民法法人)の移行申請をやりまくりました。
その結果、全国の97%の公益法人が何ら申請すらできていない状況で、私のクライアントの公益法人は、既に移行が完了していました。
私は、行政手続きの実務家・行政書士として、新公益法人制度施行のかなり初期から結果を出しています。
今では、ゼロから新規に設立した一般社団・財団法人の公益認定取得にも実績があります。
私は公益法人の顧問先も抱えているので、公益認定取得だけでなく、認定後の運営についても長期的にサポートできる実務ノウハウも持っています。行政庁からの「立ち入り検査」対策もできます。
私は、公益認定申請の代理人を専門に7年やっていますが、この分野で実務経験がしっかりある専門家って、全国でもすごく少ないんですよ。
私は、弁護士や公認会計士の先生からもご相談受けたりしますからね。
私にご依頼を頂ければ、ゼロベースからのスタートでも公益社団法人・公益財団法人設立が可能です。
このような状況なので、かなり非競争の状態で仕事がとれます。
先日、公益社団法人化を目指すNPO法人から依頼があって、研修を実施しました。
研修の様子⇒「NPOから公益社団法人への移行」をテーマに研修を実施
この研修で私が頂いたフィーは、約40万円です。
で、この研修の結果、団体として公益法人化を目指す意思が決定されて、公益認定取得のコンサルティング受任も決まりました。
来年度だけで100万円以上のコンサルフィーが確定です^^v
40万の研修をフロントエンドして、100万以上のコンサルのバックエンドを取る。
行政書士って、こういう仕事の取り方ができるんですよ。
新人さんが知らないだけで。
私が頂いている報酬の額は、開業9年目の専門家のフィーとしては特別に高いわけではありません。標準的か、やや安い位です。もっと稼いでる先生は他にもいますから。
しかし、開業予定の方が「行政書士って、どうやって生活しているのだろうか?」と不安になるような馬鹿みたいに安い報酬でもないことは理解して頂けると思います。
ここから新人さんに分かって欲しいことは、適切に参入する分野を選択して、実務経験をしっかり重ねて、専門特化できれば、安売り競争にも巻き込まれることなく、適正なフィーを頂ける行政書士になれるってことです。
逆に、参入する分野を間違えて、競合との受注競争に負けて、しっかりとした実務経験を積むこともできないで無為に年数が過ぎるとどうなるか?
多くの新人がそうであるように、当然、廃業への負のスパイラルにまっしぐらです。
業務自体がありふれている場合はどうするか?
上述した1つ目の方法は、簡単に言えば、「ニッチな分野を選ぶ」という手法です。
行政書士は他士業に比べて業務分野がとても広いため、実践しやすい手法です。
私が一番推奨するのは、1つ目の方法です。
しかし、多くの皆さんがそうであるように、必ずしも、自分の理念・キャリア等に適した「ニッチな分野」が見つかるとは限らないのも事実です。
新人さんが開業した時期に、必ずしも、大きな法改正等のタイミングにめぐり合う保証はありません。
法改正等のタイミングにめぐりあっても、それを上手く活用できない人もいるでしょう(観察力・センス・実行力の欠如)。
そうすると、ありふれた分野・競合の多い分野で、仕事を受注せざるを得ない新人も生まれます。
ありふれた分野・競合の多い分野で、新人が仕事を受注して生き残りたいのならば、業務受注・遂行のための最低限の装備をしておくことは当然の前提です。
その上で、ありふれた分野、競合の多い分野で、「競争しないで仕事を取る」ためにはどうすればいいのか?
という発想が必要になります。これが2つ目の方法の話です。
この問いに対する答えは、1つではありません。
なので、新人さんも、自分なりに答えがあれば、それを実践して頂ければ良いと思います。
長くなったので、私の考えは次回に書きます。
編集後記
今、関西に出張に来てまして、実はこのメルマガは、モヨリックのオフィスで書いてます。
仕事が終わったら、ミシュランのお店でモヨリックと忘年会です。
去年の今頃を振り返ると、とにかく出版予定の書籍の原稿を仕上げるのに必死でした。
通常業務を終えた後に、原稿書いて、編集者に送って。
赤字入りで返信された内容をさらに修正して、編集者に送り返して。そんなプロセスの繰り返し。
ようやく原稿が全部アップできたと思ったら、今度は正月返上でゲラの直し。
でも、その苦労の甲斐あって、今年の春に下記の書籍を出版できました。
「お年寄りが笑顔になる!地域密着デイサービスのはじめ方」(ナツメ社)
今年の春以降、この本の読者から多くの感想を頂いて、業務のご依頼を頂いたりして、苦労が実ったのを実感しています。
先日も、介護の現場で10年以上キャリアのある介護福祉士さんから
【先生の著書「地域密着デイサービスのはじめ方」を購入させて頂き、福祉の知識・コンサルとしての経験に感銘を受け、是非ともサポートして頂きたいと思った次第です。】
というメールを頂き、私が書いた本を持って事務所に来てくれました。
介護の現場で長年頑張ってきた方に拙著を読んで頂いて、内容に共感して頂いて、評価して頂いて、この本を頑張って書いた甲斐があったなと、本当に嬉しく思いました。
また、自分が実務家として誠実に取り組んできた方向性に間違いはなかったなと実感しています。
去年の苦労があるからこそ、今の喜びがあります。
新人の先生方の中には、もしかしたら、今とても大変な状況の方もいるかもしれません。
くじけそうになっている方もいるかもしれません。
でも、その困難を乗り越えることが、来年以降の喜びに必ずつながります。
行政書士を開業したときの初心を忘れず、目の前の困難を乗り越えてください。
私も、来年のさらなる喜びのために、今年の残りの期間を頑張ろうと思います。